~~SLIDESHOW~~
スクリーンリーダー
西本卓也 NVDA日本語チーム / NVDAユーザ会広島
nishimotz @ gmail.com / Twitter @24motz
世界の動向
NVDAの躍進(WebAIM の調査)
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回答者の約95%が視覚障害
NVDAの利用者は8%
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NVDAの概要
NonVisual Desktop Access
Microsoft Windows 対応スクリーンリーダー
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音声と点字ディスプレイによる出力
非営利団体 NV Access Limited(オーストラリア)
40ヶ国語以上に対応(音声エンジン eSpeak)
背景
関連分野
画面の拡大
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「コンピューターの簡単操作センター」
拡大縮小 Win +/- 終了 Win-ESC
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Webアプリ普及、動的Webサイト増加
内部的に WebKit など使用アプリの増加
埋め込みオブジェクト
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Windows 8
デスクトップ
従来のWindowsと互換
日本語音声合成 Haruka Desktop
タブレット:マルチタッチ、ソフトキー
モダンスタイル
キーボード操作と読み上げ考慮
アクセシビリティAPIの発展
厳しいセキュリティモデル
RT版はナレーターのみ
関連分野(2)
日本の音声合成エンジン
日本のスクリーンリーダーで使われてきた製品:
リコー 音声合成ライブラリ : 95Reader など。軽いという評価。関連:
AquesTalk (アクエスト社)
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日本の音声合成エンジン(2)
音声合成への要求
効率:早口化 3倍速以上への要求。記憶(トップダウン知識)で補完?
疲れない:リアルすぎないほうが疲れにくいという意見も。
応答性:キーエコー(出力開始までの遅延)音切れ(中断操作時の遅延)
音質:肉声に近い。ただし好みは多種多様。
自然性:プロソディ、ポーズ
正確性:テキスト解析・読み付与の精度:メタ情報やコンテクスト情報が使えないことが多い。
音声フォント:内容によって話者を切り替える
日本語の点字
日本語の点字:かな文字体系、文節分かち書き
外国語引用符、情報処理用点字
日本のスクリーンリーダーの誕生
日本のスクリーンリーダーの誕生(2)
1984年(昭和59年)1月
日本初の音声ワープロ「AOKワープロ」開発
日本のMS-DOS対応スクリーンリーダー
1992年 画面読みプログラム「グラスルーツ」
MS-DOS NEC-PC9801 対応
開発者:石川准氏
発売元:株式会社アメディア
日本語入力の音声インタフェース
フォネティック読み:
ひらがな・けしき の け
ひらがな・るすばん の る
文字の種類が多いことへの対応:詳細読み
日本語入力の音声インタフェース(2)
「たすける」変換、候補「助ける」(nvdajpでの実装):
関連研究:
統合ソフトウェア
統合ソフトウェア(2)
音声インタフェース
アクセシビリティAPI
MSAA, Java Access Bridge, IAccessible2, UI Automation など
オブジェクトの階層モデル (NVDAの資料より)
名前:コントロールのラベル
ロール:ボタン、ダイアログ、編集可能テキスト、ウィンドウ、チェックボックス、など
状態:フォーカス可能、フォーカス済み、選択済み、選択可能、展開済み、折りたたみ済み、チェック済み、など
値:スクロールバーのパーセント値、コンボボックスの選択状態、など
親オブジェクト、子オブジェクト、前オブジェクト、次オブジェクトへのリンク
アクセシビリティAPIの問題
NVDA開発者の言葉より
良質な設計の安全なAPIが使える場合もあれば、危険なハックをしたり、情報不足に悩むこともある。例えば・・・
他のプロセスにコードをねじ込んでAPI呼び出しを覗き見して、画面に書かれた文字を判別する。高速に情報を取り出すために、プロセス間通信を避ける。
多種多様なアクセシビリティAPI、プラットフォームAPI、ツールキットに対応して、幅広いアプリケーションをアクセシブルにしなくてはならない。
アプリケーションの実装の不備を補うこともある。規格に関する知識不足、規格そのものの不備、テストの不足など。
日本のWindows対応スクリーンリーダー
日本のWindows対応SR(2)
PC-Talkerシリーズ
(株)高知システム開発
視覚障害者向けパソコン講座、視覚障害者への指導者養成講座の事実上の標準
NetReader, MyWord, MyBook, MyMail などの関連アプリケーションも充実
(株)アクセステクノロジー VDM100W シリーズは PC-Talker を VDM100 ユーザ向けにカスタマイズした製品という話。
日本のWindows対応SR(3)
日本のWindows対応SR(4)
Windows 以外の環境
NVDAの登場
開発者の言葉 より
Leaders: Michael Curran, James Teh
視覚障害の当事者として、晴眼者と同じコストでコンピューターを利用したい。政府や福祉団体だけが責任を負うべきでない。
オープンソースのSRを作れば協力を得られる?
Linux にはすでに存在(GNOME ORCA)
不可能ではないだろうと思った
最初のリリース 2006年4月28日
Python と C++ で実装
NVDAの成功
2007年1月(開発開始から8か月)
世界中から多くの人が開発に参加
小さな活動から実用的なSRへ
フリーなソリューションの実現
アクセシビリティの世界でリスペクトを得る
NVDAの価値
スクリーンリーダーのコストは許容できない
視覚障害者の非雇用率は多くの国で60%以上
ソフトウェアやWebサイトの開発者に
スピーチビュアーは開発者に便利な機能
NVDAの普及
家庭で無料で使えるSRとして
IT分野でJAWSの代替として
ニュージーランドの公共図書館のコンピュータ
Yahoo! アクセシビリティのテストやデモ
NVDA日本語版のWebサイト
sourceforge.jp/projects/nvdajp
NVDAの日本語化
NVDAの日本語化(2)
NVDAの日本語化(3)
NVDAの日本語化(4)
2010年
1月 NVDAのソースコードレビューを始める。
2月 PythonからMSAAでIMEの情報が取り出せるようになる。IME対応を新家氏が引継ぐ。
8月 Open JTalk を NVDA の音声エンジンとして組み込む
9月 音声エンジンと日本語入力の詳細読みに対応した最初のリリース jpdev100909 を公開
9月 オープンソースカンファレンス2010 fall に出展
NVDAの日本語化(5)
NVDA日本語チーム
2012年
4月 2012.1j 日本語IMEサポートの改善
NVDA翻訳チームの日本語を西本が担当
NVDA日本語チーム発足
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6月 2012.2.1jp
9月
11月
12月
日本語チーム 2012.3.1jp
点訳エンジンの改良に着手
NVDA日本語チーム(2)
nvda.jp
日本語点字ディスプレイ対応
NVDA日本語版のダウンロード件数
NVDA日本語版サイトのページビュー
使ってみる
NVDA(インストーラー版)起動 CTRL-ALT-N
NVDAキー:無変換キー, Insert キー, CapsLock キー
Firefox で Web を読む
NVDAの基本操作
読み上げモード切替 NVDA-S
1文字パススルー NVDA-F2
日付と時刻 NVDA-F12
クリップボード NVDA-C
現在のフォーカス NVDA-TAB
タイトル NVDA-T
アクティブウィンドウ NVDA-B
Firefox で Web を読む(2)
Web のテーブルを読む
Web のフォームを操作する
NVDA日本語版操作ガイド
課題