Android TalkBack

since 2011-05-01

Android スマートフォンでは TalkBack という画面読み上げ機能が利用できる。

Eyes-Free というプロジェクトが開発。このあたりにソースがある。

Googleのブログによれば、あの T.V.Raman 氏も関わっている。

iPhone の VoiceOver みたいなもの、だと思っていいのかどうか？？

試してみる

以下は KDDI HTC EVO WIMAX ISW11HT (Android 2.2) で試した：

開発メンバーが英語で説明している。フルキーボードとポインティングがついたデバイスで実演している。どうやらタッチ操作しかできないデバイスは TalkBack の想定外なのかも知れない。。

TalkBack で使えそうな日本語TTS：

AquesTalk TTS バージョン 1.1
- 238円
- 辞書は購入後にダウンロードする。SDカードに保存される。10MB以上のデータ。
- 「既定のエンジン」に設定すると TalkBack が喋るようになった。
SVOX Japanese/日本 Misaki Voice
- 約244円
- あわせて SVOX Classic Text-to-Speech Engine （無料）をインストールすること
- 未確認
ドキュメントトーカは無料お試し版：読み上げアプリケーションのみで「既定のエンジン」に設定できない。
ドキュメントトーカ正式版 990円（TalkBack で使えるという話だが未確認）

余談だが ISW11HT では「auかんたん決済」がエラーになった。新たにクレジットカードを登録（Google チェックアウト）すればOK。購入後15分間はキャンセル可能。

AquesTalk TTS で日本語の TalkBack を有効にしてみた。特に TalkBack にはカスタマイズできるオプションはない。画面が更新されたときに読み上げられる。
タッチによる操作体系は TalkBack 無効の場合と同じ。ということは「触って聞いて確認してダブルタップで決定」みたいなことはできないようだ。
電源を入れると「8:33PM」を「はち、さんじゅうさん、ぴー、えむ」と読む。画面OFFのときに「がめんおー、えふー、えふ」と読む。
設定画面
- 画面の遷移のときに、一番上のタイトルだけ読み上げられる。
連絡先
- 開くときに「連絡先」と読み上げる。
- メニューボタンで「オプション、連絡先の追加、表示、削除、インポート、エクスポート、共有連絡先」と読み上げる。
- 実用的なスクリーンリーダー機能とは言えない感じ。。
ホーム画面に戻るときに「エイチー、ティー、シー、センス」と読み上げる。たぶん HTC Sence なのだろう。。

本家 Eyes-Free のブログ記事

2011-09-18 追記

2011年9月15日に無償の日本語TTSとして KDDILABS N2 TTS がリリースされた。

open-jtalk と同じ HMM 方式が使われているという話。モバイル用にコンパクトなモデルが使われているようだが Android 用エンジンとしては音質はよい。

以下は、Android 2.2 の HTC EVO での検証。

Android Market からインストールしただけだと「テキスト読み上げの設定」で選択できない。
「ささやくヤーツ」というアプリを入れたら「御用はなにぞえ？」と喋ってくれることを確認した。
N2 TTS 設定というアプリを起動して、利用許諾を了承すれば、汎用TTSとしてのAPIが有効になる。これで Talkback 用のエンジンとして使える。
N2 TTS で Talkback を喋らせるときは「ささやくヤーツ」は動かさないほうが良い。ささやくヤーツが動作不安定になる。おそらく2系統のAPIがあって、同時に利用されることを想定していないのではなかろうか。
音声の速度「非常に速い」は内容が聞き取れないほど速いわけではない。
N2 TTS の「言語」の選択肢には　F01 と M01 の話者の切り替え。前者が女性で後者が男性。Open JTalk の m001 とは別人っぽい印象。Talkback が有効のときに話者の切り替えがうまくできなかった。
念のためネットワーク接続を切った状態で Talkback を使ったら、ちゃんと N2 TTS は喋っている。ネットワークに繋いで通信をするエンジンではないらしい。

since 2012-06-03

詳細読みができるという話。Android 2.3 だと Talkback 3.0.2 が入らない。ドキュメントトーカー本体は有料。